イベントで配布するノベルティ。せっかく作成するならオリジナリティあふれるグッズを配布して、他社との差別化を図りたいもの。
しかし、制限があり「予算をかけられない」「少量しか制作できない」とノベルティ制作に不安を感じている担当者の方も多いのではないでしょか?
また、「初めてのオリジナルグッズ、まずは少量生産で様子を見たい」という方もいるでしょう。
そこで、今回は「初めて小ロットのノベルティ制作にチャレンジする」という販促担当者様向けに、ノベルティの基本知識や小ロットから安く作れるノベルティの種類、オリジナルグッズ作成時に重要な注意点などをご紹介します。
オリジナルグッズ作成時の重要ポイント
ノベルティを配布する目的は、企業のイメージアップや販促につなげることです。
それでは、オリジナルグッズを作成する上で、どのようなポイントを押さえるとその戦略が成功しやすくなるかを解説します。
実用性で選ぶ
オリジナルグッズを制作する上でまず押さえておきたいのが実用性です。
「社名やサービス名などの認知」の効果を上げるためには、実際にオリジナルグッズを使ってもらい、見込み客が社名やサービス名を目にする機会を増やす必要があります。
使い勝手がよくないものを配っても、社名やサービス名などが認識されないまま捨てられてしまう可能性も。日常的に使いやすい、実用性のあるオリジナルグッズを作成するのがベターです。
具体的には、ティッシュペーパーやトイレットペーパー、キッチンペーパーなどの毎日必ず使う消耗品を選ぶのも方法です。
悪目立ちしないデザインを心がける
社名やサービス名などの認知効果を上げようと、つい大きな字で名入れをしたくなるもの。
しかし、社名やサービス名が目立つグッズは他の人の目が気になるので、もらった人は使いにくくなってしまいます。
社名やサービス名を印字する場合は文字の大きさや書体も考慮し、おしゃれ感の出るデザインにして、目立ちすぎないようにしましょう。
ターゲットのニーズに合わせる
自社のターゲット層のニーズを考え、好みに合わせたアイテムをノベルティ素材にしましょう。
例えば、ターゲット層が若い女性ならコスメグッズやアパレルグッズなどが喜ばれます。
主婦層ならキッチン用品や消耗品が喜ばれるでしょう。
ターゲット層のニーズにマッチしているかは、企業イメージアップ戦略を成功させるために重要なポイントです。
小ロット・低価格が可能なノベルティ事例
ノベルティの注文はロット単位で発注するのが一般的です。商品によっては小ないロット数から制作できるノベルティも多くあります。
ここでは、格安で小ロットから制作できる人気のノベルティとともに、安く仕上げるコツもお伝えします。
小ロットで作れる定番ノベルティは?
100個以下でも作れる定番のノベルティといえば、お菓子が人気で、特に小さいお子さんや女性に喜んでもらえます。
クッキー・ガム・キャンディなどに名入れをしたり、オリジナルデザインをプリントしたりと工夫ができます。
また、ボールペンやメモ、ふせんやクリップなどの文房具も小ロットでも作れるおすすめの定番商品です。
そのほか、ウエットティッシュや絆創膏、油とり紙なども小ロット制作に対応しやすい素材です。
さらに、業者や商品によっては1個から制作できるノベルティもあります。
オリジナリティあるグッズも可能
定番グッズのほか、オリジナリティを出せるアイテムも小ロットから制作可能です。
たとえばアクリル素材のキーホルダーなら企業のオリジナルキャラクターやロゴマークなどをモチーフにできます。
アクリル素材は制作コストが比較的安いうえ、1個からでも対応可能な業者もあるため、制作にチャレンジしやすいでしょう。
同様に、格安で制作できるオリジナルグッズとして人気があるのが缶バッジで、10個程度の小ロットで注文できる業者もあります。
丸や四角、ハートなど様々な形で制作すれば、同じデザインでもまた違った印象に仕上がります。
アクリルキーホルダーも缶バッジも実用性は乏しいアイテムですが、若者向けなどターゲット層に合致するデザインなら、コストを抑えがらも販促効果アップが期待できます。
特にこれらの素材は小規模イベントで配布するオリジナルグッズにぴったりです。
小ロットから作成できるおすすめのノベルティ
ここでは小ロットから作成できるノベルティを価格帯ごとに分けて紹介します。予算の確保や制作のプランなどを考える際の参考にしてください。
【100円以内】小ロット対応ノベルティ
1個あたりの価格が100円以内で購入できる低価格帯のノベルティでも、実用的なものがたくさんあります。
その中でも特におすすめなのは、ボールペン、ミニタオル、カレンダーです。
これらに店舗名や社名を名入れすることで、受け取った人が使用するたびに目に入り、宣伝効果を発揮します。
これらのアイテムは仕事中に使うことが多いので、企業としてのPR効果は非常に大きく、その割に単価も安く抑えられるというコストパフォーマンスに優れたグッズです。
イベントの来場記念や店舗内での配布などでできるだけ多くの方に配りたいなら、これらの定番アイテムを検討するのもよいでしょう。
【500円以内】小ロット対応ノベルティ
一個あたり100円以上〜500円以内の予算なら、トートバッグやタンブラーなど、実用的で高級感もあるノベルティ素材が選べます。
そのほかにも不織布バッグやカレンダー、マグカップ、ペンケースなどが定番です。
これらのグッズは名入れが映えやすく、よく目立つというメリットもあります。デザインセンスの良さをアピールしたいときに活躍してくれるでしょう。
【1,000円以内】小ロット対応ノベルティ
500円以上〜1,000円以内の価格帯になると、よりプレミアム感のあるノベルティが制作できます。
顧客にとって「自分で買うほどではないけれど、もらったら嬉しい」というアイテムを狙いましょう。
具体的なおすすめ素材はお箸・マグボトル・モバイルバッテリー・多機能時計・折りたたみ傘などです。
この価格帯のノベルティになると「たくさんばら撒く」という目的ではない場合が多いでしょう。
たとえば商談後のお礼、アンケート回答への景品など、既存の顧客へプレゼントして満足度を上げる目的に使うのに適しています。
社名や自社キャラクターなどをさりげなく入れることでPR効果も高まります。利用シーンと予算範囲の両方を見ながら、自社のイメージに合うノベルティ素材を探しましょう。
【1,000円以上】小ロット対応ノベルティ
注文数は多くないけれど、常連のお客さんに質の良いノベルティをプレゼントして顧客満足度を上げたい場合におすすめの価格帯です。
1,000円以上で作れるノベルティの例は、真空タンブラー・万年筆・ワインオープナー・システム手帳・置時計など、高級な印象を与えられるアイテムが選択肢に入ってきます。
また、最近では防災グッズなども実用性の高いノベルティとして、客層を選ばずに喜ばれるアイテムです。
これらの価格帯ならレセプションの記念品やプレオープンの来店記念などで、スペシャル感のあるプレゼントにできるでしょう。
【3,000円以上】小ロット対応ノベルティ
VIPの顧客向けなら、3,000円以上の予算があれば特別感のあるノベルティを制作することができます。
アイテムの例としては、女性顧客向けなら高級素材を使ったタオルセットやおしゃれなトートバッグ、ポーチなど、実用性とファッション性を兼ね備えたものがおすすめです。
男性客向けなら、ビジネスシーンで活躍するハードシェルバッグやおしゃれなレザー小物などが喜ばれるでしょう。
高級路線を狙った価格帯の場合、重要な決め手になるのがデザイン性です。どんなに高級な素材を使ったノベルティでも、オリジナリティを出すために印刷されたデザインがよくないと、その価値を落としてしまいます。
せっかく高価格帯のノベルティを作るなら、デザイン会社にデザインを依頼するなど、センスの良さを感じさせるデザインにこだわりましょう。
小ロット対応!利用シーンに合わせたノベルティの種類
ノベルティを上手に活用するためには、渡す相手が実際にどんなシーンで使うかを想像し、ニーズを的確に捉える必要があります。ここでは小ロットで作成ができるノベルティをシーン別にご紹介します。
サークルや専門学校向けの卒業記念ノベルティ
販促用ではないものの、「学校の卒業を控え、部活動の仲間と記念品を作りたい」というケースでノベルティ制作会社へ依頼されるケースもあります。
また、専門学校など人数の少ない学校の卒業記念品としても、ノベルティ業者なら制作を依頼しやすいでしょう。
この場合、学校名・校章・部活動のロゴや、クラスメート・部活動の仲間達の写真をプリントできるタイプのノベルティ素材が人気です。
具体的な種類としては学用品、安全防災品、トートバッグや巾着袋が人気です。
また、高校を卒業して大学で一人暮らしを始める人に贈るなら、卒業、入学後の新生活ですぐに使用できる実用的なアイテムもおすすめです。バスタオル・マグカップ・時計などのアイテムがその一例です。
記念のノベルティを見るだけで楽しかった当時の光景が浮かんでくるような、特別感のあるノベルティは同期のみんなに喜ばれるでしょう。
小規模のイベントにおすすめのノベルティ
ライブハウスなどの小さめのイベントにも、小ロットで作成ができるノベルティグッズが便利でしょう。イベントに参加した思い出が残るように、記念の言葉がプリントされた商品や、イベントに関連した商品などがおすすめです。
イベントで人気が高い、小ロットで作成が可能なアイテムにはタオルやボトル、水筒、レジャーシート、簡易チェア、モバイルポーチなどがあります。
屋外イベントであれば、その場でみんながお揃いで使えるレジャーシートなども、イベントの盛り上がりに貢献できるでしょう。
クリスマスシーズンのおすすめ
飲食店などの通常ノベルティグッズを渡していない店でも、クリスマスシーズンには特別に用意したいことがあるでしょう。
しかし大量には必要ありませんし、クリスマス用のノベルティグッズは余ってしまうとその後利用できないため、小ロット制作が可能なものがおすすめです。
クリスマスシーズンにおすすめのノベルティといえば、やはり定番のお菓子ブーツやクリスマスキャンドルなどがあります。また大人が対象ならワインボトルに店名を名入れしたものもおすすめです。
小ロットで作成できるユニークなノベルティ
ここではノベルティの中でも一味ちがったものを制作したい時におすすめの変わり種をご紹介します。どのアイテムも小ロット制作に対応可能な業者があります。
木製のノベルティ
高級感がありながら、ノベルティとして目新しさがある木製のノベルティは、環境関連の展示会やハウスメーカーのイベントなどで特に人気です。
木の温かさやナチュラルな質感を企業イメージに重ねて伝えるのも良いでしょう。
ミニカーのノベルティ
ミニカーは子供向けノベルティの定番ですが、子供だけではなく、年代を超えておすすめできるノベルティであることをご存じでしたか?
ただし、ミニカー制作は高い技術が必要になるため、製造できる業者が少ないというデメリットもあるので注意が必要です。
また、予算によって制作できる種類も仕様が大きく変わり、本格的なミニカーにこだわって全てハンドメイドで制作するならそれなりの費用がかかります。
VIP顧客向けに特別感のあるノベルティを制作したいときに検討するとよいでしょう。
オリジナル石鹸のノベルティ
オリジナルの石鹸も少し変わったノベルティとしておすすめです。
ロゴやメッセージを配置したり、オリジナルの形状にしたり、好きな色の石鹸にするなど、オリジナリティを発揮できることも素材ならではの大きなメリットです。
日常的に使う石鹸をデザインすることで、親近感を持ってもらいやすく、独自性のあるノベルティにできます。
名入れ・ロゴ入りノベルティ手配時の注意
名入れノベルティを制作する際、慣れていないと「制作業者に問い合わせて初めて予想以上に制作時間がかかると分かり、使いたい日に間に合わなかった」というミスが起こりがちです。
ここから名入れノベルティを手配する際に注意すべき点を確認していきましょう。
手配には予想以上に手間暇がかかる
発注前に、納期はどのくらいになるのかをしっかり業者に確認し、余裕をもって依頼しましょう。
名入れのオリジナルグッズを作る場合にはさまざまな作業があります。デザイン面の決定や作成には特に時間がかかるものと思っておいたほうが無難です。
おおよその制作の流れとして、ロゴや画像を業者に送付し、業者がトレースして試作品を作り、仕上がりのイメージを担当者がチェックしてOKを出し、そこからやっと制作スタート、という工程をたどることが多いのですが、ここまでですでに何度もやり直しが発生することは珍しくありません。
また、その業者が受け付けている画像データ形式でデータが用意できないと、更に手間がかかることもあり、データの受け渡しには細心の注意が必要です。
あまりにも小ロットだと断られることも
格安ノベルティの場合、業者はある程度以上のロット単位に限定して受注するのが基本なので、発注数があまりに少ないと名入れコストだけが膨らんでしまい、対応を断られる可能性もあります。
ノベルティ素材を選ぶときは商品の単価や名入れにかかるコストだけではなく、ロット制限にも注意し、バランスの良い価格帯を検討しましょう。
知的財産権や景品表示法を確認しよう
ノベルティには、有名キャラクターデザインやアイドル、スポーツ選手の写真などを勝手に使うことはできません。
なぜなら著作権や肖像権などの「知的財産権」を侵害したことになり、刑事罰の対象となってしまうためです。
似たようなイラストを作成することも、著作権を侵害する可能性があるためNGです。
またノベルティは「不当景品類及び不当表示防止法」で定義されている「総付景品(そうづけけいひん)」に該当し、規定の金額を超えるものは制作・配布できません。
具体的には
- ・取引額1000円未満なら200円まで
- ・取引額1000円以上なら取引額の10分の2まで
このように上限金額が定められているので、違反しないよう注意してください。
まとめ
今回は、小ロットで購入可能なノベルティの種類や、格安のオリジナルグッズ作りにおすすめのアイテムなどをご紹介しました。
「いろいろ調べているが、自社のイメージに合うノベルティ素材が決まらない」と迷っている場合は、予算内のアイテムや価格帯による目的の違い、またその対応ロット数を理解することで、商品ジャンルの絞り込みに役立つでしょう。
また、同業他社との違いを打ち出しインパクトを狙うのであれば、定番アイテムではなく少し変わったノベルティもアリです。
名入れやロゴ入りのオリジナルグッズも、商品を選べば安くて少ない数量から注文が可能です。
どんな人がターゲット層で、どんな効果を狙っているのか、しっかりとイメージを膨らませ、販促や企業イメージアップ戦略を成功させましょう。